ウミネコ
私の名前はとりのとり子。
完璧なアシスタントを理想とするが、現実はそうはいかない。
持って生まれたどんくささは、もう直らないのだ。
日御碕に、ウミネコを撮影に行った。
すごい数のウミネコだ。かもめのような鳥だ。
『ミャー、ミャー、と猫のような鳴き声だから、ウミネコというんだよ』
先生に教えてもらった。
なるほど、ミャー、ミャーとも聞こえる。
先生が撮影をしている間に、とり子はみかんをむいた。
早朝から撮影に出たので、先生もとり子も朝食を食べていない。
『先生、みかんどうですか』『ああ、有難う』
そう、間もなく食べようとした瞬間、トンビがかなり近くを飛んだ。
わあ、すごい近い!とり子は一瞬よろこんだが、さっと、みかんを盗られてしまった。
『。。。。』
『。。。。』
なんで、食べ物ってわかったんだろう。すごいな、トンビ。